高野山にある諸尊仏龕(しょそんぶつがん)は国宝に指定されている彫刻で、金剛峯寺が所蔵しています。

諸尊仏龕の公開場所や公開期間などについて掲載しています。

国宝・諸尊仏龕(空海枕本尊)とは?

諸尊仏龕は、7世紀に中国(唐)で作成された仏龕(ぶつがん)です。

仏龕とは仏像を安置するために建造物の壁面に設ける小室や仏像を安置するための容器のことを指します。

仏龕は、岩山や岩場を人為的に掘削して作られた海外の寺院のものが著名なので、日本ではあまりなじみがないかもしれません。

金剛峯寺の諸尊仏龕は、高さ23センチの小型の仏龕です。

白檀材でできています。

金剛峯寺の諸尊仏龕は、枕本尊(まくらほんぞん)と呼ばれることもあります。

枕本尊とは携帯できる小型の厨子の中に仏像を納めたものや、観音開きの扉がついた小型の仏龕です。

金剛峯寺の諸尊仏龕は、中央と左右にある3つの木材が蝶番でつながれていて、それぞれの木材に精緻な浮き彫りで多くの仏像が刻まれています。

これは一つの白檀材を前後に切り分けて、さらに前部分を半分に割って作られています。

左右の木材は観音開きの扉となっているので、扉を閉じて持ち運ぶことができます。

空海が唐から持ち帰った文物を記した「御請来目録」には仏龕の記載があり、この諸尊仏龕のことを指しているのではないかと言われています。

国宝・諸尊仏龕を拝観できる場所はどこ?

諸尊仏龕は高野山霊宝館にあります。

高野山霊宝館では仏像を常設展示していますが、諸尊仏龕は常設展示ではないので、いつでも見られるわけではありません。

諸尊仏龕の展示期間はいつなのでしょうか?

国宝・諸尊仏龕の公開期間はいつ?

高野山の霊宝館では、高野山に伝わる宝物を取り扱った展覧会を開催しています。

常設展もあれば、展示期間を限定して行う特別展・企画展もあります。

諸尊仏龕は特別展や企画展で展示されますが、公開される周期が一定ではなく、展示期間は不定期です。

諸尊仏龕は高野山霊宝館以外でも公開されることがあります。

高野山での公開と、それ以外の場所での公開記録は下記記事でまとめています。
高野山霊宝館の国宝・諸尊仏龕の公開頻度は?展示記録一覧掲載

2017年以降で、次の公開がいつになるかわかりませんが、展示記録を見る限り数年以内には公開されるのではないでしょうか。

金剛峯寺が所蔵する国宝の仏像(彫刻)は諸尊仏龕以外にも、八大童子立像があります。

八大童子立像は運慶作と推定されている仏像です。

八大童子立像は2017年に公開されることが予定されています。

運慶作の国宝・金剛峯寺八大童子像とは?

高野山霊宝館の八大童子像の公開期間はいつ?展示記録一覧も掲載

運慶作国宝・八大童子立像が2017年に公開!展示期間はいつ?

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