奈良の長谷寺(はせでら)は全国有数の観音霊場として古くから信仰されてきた寺院で、
西国三十三所の第八番札所でもあります。
長谷寺の本尊の十一面観音菩薩立像(重要文化財)は像高10メートルを超える巨大な仏像として知られていますが、
毎年春期と秋期には特別拝観が行われます。
当記事では、長谷寺の本尊・十一面観音菩薩立像の特別拝観の期間や料金のほか、通常拝観との違いも記載しています。
奈良長谷寺の本尊大観尊像春季特別拝観2017の期間や拝観料
長谷寺 本尊大観音尊像特別拝観2017の概要
- 期間:2017年3月18日(土)~6月30日(金)
- 拝観時間:午前9時30分~午後4時30分(拝観受付終了は午後4時)
- 拝観料:1000円
長谷寺を拝観するには上記の拝観料以外に別途、入山料(中学生以上500円、小学生250円)が必要です。
入山料は仁王門前の拝観受付で支払います。
入山料を支払うと長谷寺の伽藍の参拝や境内の散策をすることができます。
長谷寺の本尊・木造十一面観音菩薩立像は秘仏ではないので、本堂で常時拝観できます。
本尊・十一面観音菩薩立像の拝観は入山料だけでも可能です。
特別拝観では通常、参拝者が立ち入れない場所から本尊の十一面観音を拝観できます。
特別拝観と通常拝観の違いの詳細は次の項目で説明します。
上記の特別拝観の概要に記載した特別拝観料1000円は、特別拝観を希望する人のみが
入山料とは別に本堂の横の拝観受付で追加で支払います。
また、特別拝観の拝観時間は長谷寺の境内の拝観時間より短いです。
長谷寺の拝観時間
- 4月~9月:午前8時30~午後5時
- 10月~11月、3月:午前9時~午後5時
- 12月~2月:午前9時~午後4時30分
長谷寺 本尊特別拝観2017の拝観時間
- 2017年3月18日(土)~6月30日(金):午前9時30分~午後4時30分(拝観受付終了は午後4時)
本尊の特別拝観と長谷寺境内の拝観時間は同じではないので、夕方に長谷寺を参拝する場合は
「特別拝観を希望してたけど、拝観できなかった」ということにならないように気をつけてください。
続いて、特別拝観と通常拝観の違いを説明します。
長谷寺の特別拝観と通常拝観の違いは御開帳じゃない?観音像の御足に触れられる
長谷寺の本尊・木造十一面観音菩薩立像は前項でも記載したとおり、非公開の秘仏ではないので、
通常拝観でもその像容を確認することができます。
御本尊はもともと公開されている仏像ですから、特別拝観で御開帳が行われるというわけではありません。
それなら特別拝観料を追加で支払うと何が変わるのでしょうか?
特別拝観では国宝の本堂に立ち入って本尊・十一面観音像を間近で拝観することができます。
通常拝観では、参拝者は本堂の正面に立って本尊・十一面観音像を拝むことになります。
参拝者と十一面観音像までの距離は少し遠いですが、お堂が暗くて見えないということはありません。
ですが、十一面観音像の上半身しか見えず、下半身が見えないのです。
長谷寺の特別拝観では十一面観音像の足元の位置まで行って間近くから拝観することができます。
特別拝観を希望する場合、本堂の横にある特別拝観受付で拝観料を支払うと
本堂の脇の入り口からお堂の内部に入ることができます。
本堂内部に入ると、御本尊・十一面観音像とご縁を結んで頂くための「五色線(ごしきせん)」を左手につけて頂けます。
順路を示す看板に従って本堂内を進み、本尊の足元まで行きましょう。
本尊の足元に着くと、参拝者は順番に本尊・十一面観音菩薩立像のおみ足に触れることができます。
本尊・十一面観音菩薩立像は木造で、その全身が金色なのは金箔が貼られているからですが、
上の画像リンクを見るとわかるように、足の甲はこれまでたくさんの参拝者に触れられてきたため黒光りしています。
長谷寺の本尊・十一面観音菩薩立像は国指定の重要文化財です。
賓頭盧(びんずる)さまのように触れることができる仏像は存在するものの、参拝者が触れることができる仏像は少ないです。
そんななか重要文化財の仏像に触れられる…長谷寺の十一面観音は「さわれる指定文化財」という珍しい仏像なんですね!
本尊・十一面観音は像高10m18cmの巨像です。
特別拝観では通常拝観では見られない脚部を間近で拝観することができますが、
近すぎて逆にお顔や上半身がよく見えません。
お顔や上半身を拝するなら、通常拝観で参拝する時と同様に本堂の正面に立てば見えやすいです。
長谷寺本尊の特別拝観の所要時間の目安は10分くらいです。
長谷寺の特別拝観と通常拝観の違いのまとめ
- 特別拝観は期間限定で実施される
- 特別拝観は長谷寺の拝観時間より短い
- 特別拝観をするには入山料とは別に拝観料が追加で必要
- 本尊は通常拝観でも拝観できるが、特別拝観では足元で拝観できる
(おみ足に触れられる) - 本尊のお顔や上半身は通常拝観の方がよく見える
- 本尊の下半身や足元は特別拝観でなければ見えない
- 特別拝観では結縁の五色線を頂ける