浜松にある渭伊神社(いいじんじゃ)は井伊一族ゆかりの神社です。
渭伊神社の概要や見どころについて紹介します!
渭伊神社とは?井伊氏の氏神
渭伊神社(いいじんじゃ)は、井戸や井戸水を神様として祀る神社です。
井伊氏の発祥とともに井伊氏の氏神となりました。
そののち井伊氏が神仏混交(しんぶつこんこう)するようになり、渭伊神社は渭伊八幡宮と呼ばれるようになります。
神仏混交とは、日本古来の神道と大陸から伝来した仏教を混合して信仰することです。
江戸時代の末期頃までは神仏混交されていることが一般的なあり方でした。
1868年に明治政府の神仏分離令によって、神仏混交状態は終わり、現在の渭伊神社になりました。
渭伊神社のご祭神は次の3柱です。
渭伊神社の御祭神
- 品陀和気命(ほんだわけのみこと)
- 息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)
- 玉依比売命(たまよりひめのみこと)
品陀和気命(ほんだわけのみこと)というと第15代天皇・応神天皇(おうじんてんのう)と同一視されることが多い神様で、
息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと)は、第14代天皇・仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の皇后にして、応神天皇の母にあたります。
この2柱は八幡宮に祀られることが多い神様で、渭伊神社は以前、渭伊八幡宮だったという名残がここからうかがえます。
八幡宮の神様は武神なので多くの武家からあがめられてきました。
井伊氏もそのご利益にあやかろうと、八幡宮の神様を祀るようになったのでしょうか。
渭伊神社は、もともとは井伊氏の菩提寺の龍潭寺(りょうたんじ)の境内にあったものの、
南北朝時代の争乱時に現在の場所へ移ったと伝わっていますが、詳細は不明です。
巨石祭祀遺跡が見どころ
渭伊神社の本殿の裏側には、広い丘があります。
その丘の木立の中には巨石がいくつもあります。
その巨石は古墳時代の巨石祭祀の遺跡で、天白磐座遺跡(てんぱくいわくらいせき)として知られています。
巨石の群像が広がる光景は神秘的です。
巨石は渭伊神社のパワースポットとして有名なようです。
古墳時代からあったということは、井伊氏発祥よりも以前に巨石がある場所が信仰の場だったと言うことです。
何か感じるものがあるかもしれませんね。