大阪市立美術館で特別展「木×仏像(きとぶつぞう)-飛鳥仏から円空へ日本の木彫仏1000年-」(以下、木と仏像展と表記)が開催されます。
当記事では木と仏像展の会期や料金、出陳される作品を紹介します。
木と仏像展(木×仏像木に祈る 木を彫る)の概要は?
仏像には木像、石像、鋳造像、塑像(そぞう)、乾漆像(かんしつぞう)といった像がありますが、
木材は仏像で使用される材質として、日本では最も親しまれてきました。
日本人にとって樹木は身近でありながら、古来より畏敬の念をもたれ、祈りの対象でもありました。
「木×仏像(きとぶつぞう)-飛鳥仏から円空へ日本の木彫仏1000年-」という展覧会の名称からもわかる通り、
本展覧会では木で造像された仏像・神像が展示されます。
仏像の素材となった木の種類や木材の用いられ方など素材に注目することで、
仏像に込められた深い意味を理解する手掛かりとし、その魅力を再発見します。
飛鳥時代から江戸時代まで1000年にわたって各時代の木彫像が展示されます。
木彫像の歴史を見つめなおす仏像好き注目の展覧会になりそうですね!
木と仏像展の期間と料金は?
会期:平成29(2017)年4月8日(土)~6月4日(日)
休館日:毎週月曜日(ただし5月1日は開館)
時間:午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
料金:
- 一般 1,300円(1,100円)
- 高大生1,100円(900円)
※( )内は、20名以上の団体料金
※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方(介護者1名を含む)は無料(要証明)。
※大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
木と仏像展の展示作品は?
木と仏像展の展示作品一覧は平成29(2017)年3月18日現在公表されていませんが、展示品の件数はおよそ60件、点数は70点とのことです。
公表されている作品を記載します。
木と仏像展の展示作品(一部)
- 木造菩薩立像(飛鳥時代) 東京国立博物館
- 重要文化財・木造薬師如来立像(奈良時代) 奈良・唐招提寺【展示期間は5月9日(火)~6月4日(木)】
- 重要文化財・木造千手観音菩薩立像(平安時代) 滋賀・阿弥陀寺
- 重要文化財・木造宝誌和尚立像(平安時代) 京都・西往寺
- 重要文化財・木造釈迦如来坐像(平安時代) 大阪・東光院
- 木造閻魔王坐像厨子入(鎌倉時代) 大阪・正明寺
- 木造十一面観音菩薩立像 円空作(江戸時代)
- 木造秋葉権現三尊像 円空作(江戸時代)
奈良時代後期~平安時代初期以降、日本では木材を使用して造像された木彫像が主流になっていきますが、
その始まりを象徴する唐招提寺の薬師如来像が展覧会後期に展示されます。
江戸時代の木彫像で外せないものといえば、円空が造像した円空仏ですね!
円空の仏像も展示されます。
仏像に使用される木材の種類や用いられ方に注目する展覧会ということで、
各時代に主流となった木の種類、木彫像の構造とそこに秘められた人の思いを
体系的に知る(あるいは振り返る)ことができそうで楽しみです!