清水寺の七不思議のひとつに、景清爪形観音(かげきよつめがたかんのん)の石灯籠があります。
景清爪形観音とは何なのか?
また、清水寺境内のどこにあるのかを紹介します。
景清爪形観音は清水寺境内のどこにある?
上の図の中央から少し左側に、景清爪形観音があります。
清水寺に着くと、まず仁王門が見えますが、
門をくぐってしばらく進むと、随求堂の前に出ます。
胎内めぐりで有名な随求堂ですが、その手前で右側を向くと、景清爪形観音の石灯籠が見えます。
画像の黄色の四角で囲んだものが景清爪形観音の石灯籠です。
石灯籠の前には、「かげきよつめがたくわんぜおん(景清爪形観音)」と刻まれた石柱があります。
清水寺七不思議の景清爪形観音とは?
この石灯籠の火袋の奥にある火穴の奥面には、観音像が線刻されていると言われています。
平家の侍大将に、平景清という人物がいました。
平家物語の中の屋島の合戦で、源氏方の美尾屋十郎の兜の錣(しころ)を引きちぎった話が有名です。
実在しましたが、謎の多い人物で様々な伝説が残っています。
清水寺の景清爪形観音もその一つです。
「壇ノ浦の戦いで平家が滅亡したあと、景清は落ちのびて清水寺付近に潜伏し、源頼朝の命を狙っていました。
景清が源氏の打倒を願って、自らの爪で石に観音像を刻みました。」
という伝説から、この石灯籠が景清爪形観音と呼ばれています。
景清は能や歌舞伎、浄瑠璃などでも登場しています。
そのため一説には、江戸時代に景清の崇拝者がこの灯籠を寄進したのではないかと考えられています。
火穴の奥は暗く、さらに煤で黒ずんでいるため観音像を見ることは困難です。
天気がすごく良い日には見えると言われているので、快晴の日に清水寺を訪れたなら見てみると良いでしょう。
景清爪形観音がなぜ七不思議のひとつなのか?と思いますが、この石灯籠の存在そのものが七不思議のひとつとしてカウントされているようです。