京都で仏像めぐりをする場合のおすすめのお寺を20カ所紹介します。
重要文化財の彫刻をある程度の躯数まとめて拝観できる場所を年間を通しておすすめしたい寺院、季節限定でおすすめしたい寺院、
京都観光の中心地から離れているけどおすすめしたい寺院の3つに分けて順に記載しています。
京都観光仏像めぐりでおすすめの寺20選
年間通しておすすめの寺10選
東寺の仏像めぐりで一番の見どころはやはり講堂の立体曼陀羅でしょう。
金堂の仏像や食堂の焼損した古仏もおすすめです。
さらに毎年春・秋は宝物館と観智院が特別公開されるので、その時期はよりおすすめしたいお寺です。
広隆寺の霊宝殿には、国宝・重要文化財の仏像がたくさん安置されています。
平安時代~藤原時代の仏像が多いですが、細かく見ると飛鳥時代~鎌倉時代初期まで幅広い時代の仏像が安置されています。
(そもそも2体の弥勒菩薩半跏像は飛鳥時代の仏像ですしね。)
講堂の阿弥陀如来と両脇侍像もそれぞれ国宝・重要文化財です。
三十三間堂では、中尊の千手観音坐像や等身大の1001体の千手観音立像に圧倒されます。
千手観音の眷属の二十八部衆や風神・雷神も見所です。
膨大な数の仏像を感じたいなら三十三間堂を最もおすすめします。
六波羅蜜寺の本堂の本尊・十一面観音菩薩立像(国宝)は通常非公開の秘仏ですが、宝物館は通年拝観することができます。
宝物館には藤原時代~鎌倉時代にかけての仏像が多いです。
京都は年間通してまとまった数の仏像を拝観できる寺院は案外少ないので、宝物館を通年拝観できるのは貴重です。
千本釈迦堂も六波羅蜜寺と同様に通年拝観できる宝物館(霊宝殿)があって、この霊宝殿が見所です。
快慶一門が造像した十大弟子像が10躯すべて現存していたり、重要文化財の六観音菩薩像が全国で唯一6躯すべて現存しています。
宇治市の平等院の仏像めぐりでは、鳳凰堂と鳳翔館(宝物館)がおすすめです。
定朝作の本尊・阿弥陀如来坐像と本尊を取り囲む雲中供養菩薩の半数は鳳凰堂に安置されています。
鳳翔館では残り半数の雲中供養菩薩とその他の仏像を近い距離で拝観できます。
大将軍八神社の方徳殿(収蔵庫)では多数の神像を拝観することができます。
重要文化財指定されているのは80躯ですが、指定文化財以外の神像を含めると80を超える数の神像が安置されています。
方徳殿は毎年5月1日~5月5日・11月1日~11月5日のみ一般公開されますが、ほかの日でも事前予約を行えば拝観できます。
千本釈迦堂に近いので、合わせて拝観することをおすすめします。
即成院は楊貴妃観音で知られる泉涌寺の塔頭です。
阿弥陀如来坐像と二十五菩薩坐像を拝観できる希少なお寺です。
阿弥陀如来と二十五菩薩のうち10躯のみが平安時代の作で、残り15躯の菩薩は江戸時代の補作ですが、
平等院とは違った形で極楽浄土の表現を体感できます。
拝観休止日もあるので、公式ホームページで確認してから参拝しましょう。
蓮の花が有名な法金剛院は、仏像めぐりでもおすすめしたい寺院です。
先に紹介した寺院と比較すると仏像の数は少ないですが、
丈六に近いサイズの阿弥陀如来坐像や腕が4本ある珍しい十一面観音坐像が見どころです。
お寺ではありませんが、京都国立博物館ではまとまった数の仏像を拝観できるので、京都で仏像巡りをするならおすすめします。
仏像は京都国立博物館の平成知新館の1階で展示されています。
平成知新館は本来、常設展示が行われる建物ですが、明治古都館が工事で当面休館する間は、特別展も平成知新館で行われます。
特別展の期間は仏像の常設展示を拝観できない期間もあるので、事前に確認しておきましょう。
京都国立博物館は三十三間堂と向かい合う位置にあるので、セットで訪問することをおすすめします。
春と秋の季節限定でおすすめの寺3選
仁和寺では霊宝館で国宝・重要文化財を含む仏像を拝観することができます。
霊宝館を拝観できるのは毎年春と秋の期間のみで、毎回展示内容が異なりますが、
仏像彫刻は展示替えが行われず毎回同じ像が展示されます。
醍醐寺の霊宝館も通常は閉館されていて、毎年春と秋のみ特別拝観が可能です。
国宝の薬師如来及び両脇侍像と重文を含む仏像をたくさん拝観できます。
清涼寺の霊宝館も通常閉館されていて、毎年春と秋にのみ特別公開されます。
清涼寺式釈迦如来が安置されている本堂も見所です。(秘仏ですが。)
京都観光の中心地から離れた場所にあるおすすめの寺7選
大原の三千院は、仏像の躯数は多くはありませんが、往生極楽院の国宝・阿弥陀三尊像や
重文の仏像が安置されている円融蔵展示室が見所です。
鞍馬寺の霊宝殿3階では、国宝の毘沙門天をはじめとした仏像が安置されています。
仏像の躯数は多くはないですが、鞍馬・貴船エリアを訪れたら立ち寄りたい場所です。
霊宝殿は月曜日や冬期は休館なので注意が必要です。
多宝塔の国宝・五大虚空蔵菩薩像や大師堂の重文・板彫弘法大師像は秘仏で、
さらに他の重文の仏像も国立博物館寄託のものが多く拝観できる仏像は多くはありませんが、
本堂の国宝・薬師如来立像は必見です。
月輪寺は京都市内にある寺院ですが、愛宕山の中腹にあり登山をしなければ辿りつけません。
収蔵庫に重文の仏像が多数安置されていますが、拝観予約が必要です。
土日と冬期(12月~2月)は拝観不可です。
さらに雨天時も拝観不可となり、山の天気は変わりやすいというのでなかなか拝観が困難ですが、
仏像めぐりでおすすめしたい寺院です。
宝積寺は乙訓郡大山崎町にあります。
最寄り駅から歩いて行ける距離にありますが、急な坂を登る必要があります。
三門、本堂、収蔵庫にそれぞれ重文の仏像が安置されています。
京都の最南端の木津川市にある浄瑠璃寺では九体阿弥陀如来が著名ですが、
本堂内には他にも国宝・重文の仏像が安置されています。
本堂内の秘仏・吉祥天立像や三重塔の秘仏・薬師如来坐像の御開帳に合わせて参拝することをおすすめします。
所在は京都府ですが奈良駅からバスが出ていますので、奈良観光と合わせていく方が適切な寺院です。
禅定寺は宇治田原町にある南山城の古寺です。
収蔵庫では2m86cmの十一面観音菩薩立像をはじめとした藤原時代の重文の仏像を多数拝観することができます。
宇治駅からバスが出ています。