国宝彫刻の中には東大寺大仏殿の「ならの大仏」のように1躯で1件の国宝として指定されている仏像もあれば、

東大寺戒壇堂の四天王像のように4躯で1件の国宝とされる像もあります。

国宝指定されている彫刻の中で1件あたりの躯数が多いのはどの仏像なのでしょうか?

上位11位をランキングに形式にまとめました。

国宝仏像ランキング11!躯数が多いのは?

国宝彫刻で一件あたりの躯数が多い彫刻のランキングを第11位から第1位までカウントダウンで紹介します。

(2018年に国宝指定見込みの仏像が第1位にランクインしたため、旧1~10位がすべてランクダウンしました。

そのためランキング10から11に変更しました。)

 

まずは第11位!

 

 

第11位:木造阿弥陀如来坐像 9躯(京都府浄瑠璃寺)

浄瑠璃寺の九体阿弥陀如来像です。

国宝の浄瑠璃寺本堂は9体の阿弥陀如来坐像を祀るために横長に設計されたお堂で、極楽浄土に至る九品往生を象徴しています。

 

続いて第10位!

 

第10位:塑像十二神将立像 11躯(奈良県新薬師寺)

奈良公園の近くにある新薬師寺本堂に安置される十二神将像です。

本尊の薬師如来坐像を取り囲むように12体の十二神将像が円形に配置されています。

新薬師寺で波夷羅(はいら)大将と呼ばれている像のみ1931年の後補の像で、これ以外の11体の像が国宝指定されています。

 

 

第9位:木造十二神将立像 12躯(京都府広隆寺)

京都市太秦の広隆寺霊宝殿(宝物館)に安置されている十二神将です。

定朝の弟子にあたる仏師・長勢とその周辺の作とされています。

 

 

第9位:板彫十二神将立像 12躯(奈良県興福寺)

奈良市の興福寺国宝館で展示されている板彫の十二神将像です。

もともとは興福寺東金堂の台座の本堂台座に貼られていたものとされています。

 

 

第9位:木造十二神将立像 12躯(奈良県興福寺)

興福寺東金堂に安置されている十二神将立像です。

東金堂は文化財の宝庫と呼べるお堂ですが、仏像が多すぎて拝しづらいのが難点です。

 

第8位は12躯で1件の国宝が3件あったので、次は第5位です。

第6位:木造二十八部衆像 28躯(京都府三十三間堂)

京都市の三十三間堂(蓮華王院本堂)に安置される二十八部衆です。

1000体千手観音の雛段の前方に横並びで配置されています。

 

 

第5位:金色堂堂内諸像及天蓋 32躯(岩手県中尊寺)

岩手県の平泉にある中尊寺金色堂の諸尊です。

31躯が国宝指定、1躯が国宝附指定です。

 

 

第4位:雲中供養菩薩像 52躯(京都府平等院)

京都の宇治市にある平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩像です。

52躯のうち半数は鳳凰堂の壁から取り外されて鳳翔館(霊宝館)で展示されています。

 

 

第3位:臼杵磨崖仏 61躯(大分県)

大分県臼杵市の磨崖仏です。

石仏で唯一、国宝に指定されています。

27躯が国宝指定、32躯が国宝附指定でしたが、2017年3月10日金剛力士像2躯が追加で国宝指定されました。

 

 

第2位:塑像塔本四面具 78躯(奈良県法隆寺)

奈良県の法隆寺五重塔初層内部の群像です。

東西南北四面で合わせて78躯の像が造られています。

 

 

第1位:千手観音立像 1001躯(京都府三十三間堂)

京都市の三十三間堂に安置される1001躯の千手観音立像です。

1000体千手観音の雛段に配置されていて、残りの1躯は中尊・千手観音坐像の背面に背中合わせに安置されています。

2018年3月9日に国宝指定見込み。