国宝や重要文化財などの指定文化財の仏像彫刻を多数所有する都道府県というと、

奈良や京都のイメージが強いですが、滋賀も全国的にみるとトップクラスです。

奈良や京都と比較すると交通の便が悪く、拝観には予約が必要な寺院が多い滋賀県ですが、豊富な文化財を所有しています。

滋賀の国宝仏像(彫刻)の件数と一覧のほか、拝観情報について記載します。

滋賀県の国宝仏像彫刻の件数は?

滋賀県の国宝仏像(彫刻)の件数は4件です。

 

国宝仏像の県別の所有件数の多さでは、奈良県、京都府、和歌山県と大阪府に次ぐ5番目です。

2016年までは大阪府も滋賀県と同件数の4件でしたが、

2017年に大阪府の仏像1件が国宝新指定されることで順位が変動しました。

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滋賀の国宝仏像一覧

滋賀県の国宝仏像彫刻一覧(4件)

  1. 園城寺智証大師坐像(中尊大師) 10世紀 
  2. 園城寺智証大師坐像(御骨大師) 9世紀
  3. 向源寺十一面観音菩薩立像 9世紀中頃
  4. 園城寺新羅明神坐像 11世紀

上記は国宝指定された順番に並べています。

 

滋賀県の国宝彫刻4件のうち3件を園城寺(三井寺)が所有しています。

しかもこの3件すべてが秘仏で拝観しづらいものばかりです。

 

滋賀の国宝彫刻の公開期間や拝観できる場所は?

園城寺智証大師坐像(中尊大師) 10世紀

園城寺の智証大師坐像(中尊大師)は通常非公開の秘仏で、毎年10月29日に御開帳が行われます。

  • 御開帳期間:毎年10月29日
  • 安置場所:園城寺唐院大師堂

 

園城寺智証大師坐像(御骨大師) 9世紀

園城寺の智証大師坐像(御骨大師)は非公開の秘仏です。

美術館の特別展や園城寺の節目の年に公開されたことはありますが、

次に公開されるのがいつになるかわからない国宝彫刻の中でも拝観の機会が少ない像です。

  • 御開帳期間:非公開
  • 安置場所:園城寺唐院大師堂

 

向源寺十一面観音菩薩立像 9世紀中頃

向源寺の十一面観音菩薩立像は、国宝の十一面観音7体の中でも優れた造形美の仏像です。

滋賀県の国宝彫刻の中では唯一、常時公開されています。

  • 公開期間:常時
  • 安置場所:渡岸寺慈雲閣(収蔵庫)

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園城寺新羅明神坐像 11世紀

園城寺新羅明神坐像は新羅善神堂に安置されています。

新羅善神堂は、園城寺の伽藍の中心部から離れたひとけの少ない場所にあります。

新羅善神堂の建造物の外観を拝することはできますが、新羅明神坐像は非公開の神像です。

 

過去に美術館の展覧会で展示されたことはありますが、公開された実績が極端に少ない像なので、

次に公開されるのがいつになるのかわかりません。

  • 御開帳期間:非公開
  • 公開場所:園城寺新羅善神堂

 

滋賀県の国宝仏像(彫刻)のうち、秘仏じゃないのは向源寺の十一面観音像のみで、

秘仏の中でも定期的に公開されるのは中尊大師のみということで、滋賀県の国宝彫刻は公開される頻度が少ないものが多いですね。