六波羅蜜寺の本尊・十一面観音立像は通常非公開(秘仏)です。 国宝指定されているから直接見て拝したいけど、秘仏なのでなかなかお目にかかる機会がありません。 いつ御開帳されるのか? 過去の御開帳実績をまとめたので掲載します。
六波羅蜜寺の本尊十一面観音とは?
六波羅蜜寺の本尊・十一面観音立像は1999年に国宝に指定された仏像です。
像高258センチメートルと人間より大きい像ですが、頭と体の根幹部を一材から彫り出す一木造で作成されています。
下半身は少し太く平安時代前期の仏像の特徴を少し感じさせますが、表情は穏和で平安時代の後期の仏像を彷彿させます。
平安前期彫刻から平安後期の和様彫刻に至る過渡期を代表する仏像とされています。
十一面観音が安置されている場所は?
六波羅蜜寺の十一面観音立像は、本堂に安置されています。
お寺の本尊なので当然と言えば当然なのですが。
六波羅蜜寺には宝物館があり、重要文化財の仏像が10躯以上安置されているのですが、国宝の十一面観音は本堂に安置されています。
十一面観音は秘仏なので、十一面観音を納める厨子の扉が普段は閉じられていて非公開です。
基本的に辰年の数十日間のみ厨子の扉が開かれて公開されます。
六波羅蜜寺は宝物館以外は拝観料が無料です。
御開帳の時期も本堂の参拝は拝観料無料です。
参拝者と本尊十一面観音との距離は遠いです。
御開帳の際は、十一面観音立像は厨子の中に祀られた状態で公開されます。
そのため十一面観音像の頭上面や足元は全然見えません。
過去の御開帳一覧
通常は辰年に公開される十一面観音立像ですが、辰年以外にも公開されたことがあります。
2000年以降の御開帳履歴の一覧を掲載します。
12年に1回の辰年の御開帳です。
御閉帳の日が???なのは、単純にわからなかったです(汗)
六波羅蜜寺の開祖空也上人(903年~972年)の生誕1100年を記念した御開帳です。
この年の11月1日から11月8日までは国宝・十一面観音立像と空也上人立像(重要文化財)の写真が六波羅蜜寺の公式ホームページに掲載されていたそうです。
六波羅蜜寺の国宝・十一面観音立像の写真はあまり出回っていない印象を私は抱いていたので、寺側が自らインターネット上に公開していたとは驚きました。
・2009年4月26日~5月6日
・2009年11月22日~11月29日
西国三十三所の中興の祖である花山法皇(968年~1008年)の1000年の御遠忌の御開帳です。
花山法皇1000年の御遠忌の御開帳では、2008年9月1日~2010年5月31日の間のいずれかの期間で、西国三十三所の33つのすべての札所で御開帳が順次行われました。
六波羅蜜寺は西国三十三所第十七番札所なので、この時期に御開帳が行われました。
六波羅蜜寺の御開帳は上記のとおり3度行われましたが、最後の2009年11月22日~11月29日の御開帳は、他の2度の御開帳の発表より後になってから追加で発表されたそうです。
12年に1回の辰年の御開帳です。
2000年の御開帳時期と合わせると、辰年の御開帳は11月に実施されるのが定例なのかもしれません。
六波羅蜜寺の開山1050年記念の御開帳です。
こうして2000年以降の御開帳を見ると、辰年以外の理由の御開帳の方が多いですね。
御開帳の時期をみるとほとんどが11月です。
2017年以降の御開帳はいつ?
六波羅蜜寺の本尊十一面観音の次の御開帳はいつなのでしょうか?
次の辰年は2024年ですが、これよりも早く御開帳がある可能性があります。
2018年は西国三十三所の草創1300年にあたる年で、2016年~2020年にかけて西国三十三所の各札所で文化財の特別公開が順次行われます。
2017年以降の特別公開の情報はまだ発表されていないようですが、2020年までに六波羅蜜寺の本尊が公開される可能性があります。
御開帳の可能性が一番高い時期は、ちょうど西国三十三所の草創1300年にあたる2018年だと思います。
御開帳があるとすれば、季節はこれまでの御開帳実績が多い11月になるのではないでしょうか?
ということで次の六波羅蜜寺本尊の御開帳は2018年11月の可能性が高いと個人的には見ています。