神護寺の国宝・五大虚空蔵菩薩の概要と、御開帳の感想を掲載しています。
感想ってなんやねん!というツッコミが入りそうですが、
世の中には御開帳の感想を知りたくて検索する人も微粒子レベルの割合で存在します。
趣味で仏像を追いかけている一素人の感想でよろしければ、お付き合いくださいませ。
神護寺多宝塔の特別拝観はいつ?秘仏公開期間に御朱印を頂ける?
五大虚空蔵菩薩の公開期間や拝観料などは↑の記事で紹介しています。
神護寺多宝塔の場所は?境内図と画像で紹介
多宝塔は画像の矢印で示したように神護寺金堂の裏の高台にあります。
画像左側に写っているのが金堂の建築部材で、赤丸で示したのが多宝塔です。
金堂の正面に戻ります。
案内があるので矢印の方向に進みます。
多宝塔は緩やかな坂と階段の先にあります。
朱色と青(緑)の連子窓のコントラストが美しいです。
奈良の春日大社の記事でも同じような感想を書いたような気が…。
画像左端の黄色の丸で示したところにいる人に、楼門の拝観受付で購入した多宝塔の拝観券を見せて内部を拝観します。
内部には五大虚空蔵菩薩像が安置されています。
神護寺の仏像の拝観情報は?特別公開される国宝・重文彫刻もあり
国宝・五大虚空蔵菩薩とは?
神護寺 五大虚空蔵菩薩像
- 員数:5躯
- 文化財指定:国宝
- 時代・年代:840~845年
- 素材・技法:木造(ヒノキの一木造、乾漆併用)、彩色
像高(下記画像リンクの左側から表記)
- 金剛虚空蔵:96.4cm
- 業用虚空蔵:96.4cm
- 法界虚空蔵:99.1cm
- 蓮華虚空蔵:94.2cm
- 宝光虚空蔵:97.6cm
五大虚空蔵菩薩は、5体の虚空蔵菩薩によって結成されたユニットです。
五大虚空蔵菩薩像の中で全国区で知られているのは、神護寺や東寺観智院の五大虚空蔵菩薩でしょう。
神護寺の五大虚空蔵菩薩像は、国宝指定されている五大虚空蔵菩薩像としては全国唯一の作例です。
平安時代初期に造像。
五大虚空蔵菩薩は肉身の色がそれぞれ異なり、
- 金剛虚空蔵は黄色
- 業用虚空蔵は黒色
- 法界虚空蔵が白色
- 蓮華虚空蔵は赤色
- 宝光虚空蔵は緑色
に塗り分けられています。
どうでもいいことですが、5色の5人組というと、日曜朝の戦隊ヒーローものみたいですね。
彩色は9世紀末に塗りなおされているので、造像当初のものではありません。
神護寺の五大虚空蔵菩薩は、現在は多宝塔で横一直線に配置されていますが、
もともとは中央とその四隅に1体ずつ配置する形式で祀られていました。
東寺講堂の立体曼陀羅の五菩薩像のような配置です。
東寺講堂の五菩薩と同じ配置の方がかっこいい(ミーハーです。すみません)ですが、横並びの方が拝観する分には見やすいくて良いです。
5体ともヒノキの一木造で、両腕のひじから先に別材を矧ぎ付けていますが、
ほかは一材から彫り出されています。
内刳はなく、像の表面には部分的に木屎漆が塗られています。
木製の宝冠、瓔珞、臂釧などの装身具は後補で、光背や台座も当初のものは現存していません。
五大虚空蔵菩薩の特別公開の感想と拝観所要時間は?
多宝塔の見どころは国宝・五大虚空蔵菩薩像に尽きます。
多宝塔内部には、それ以外に特に何かあるというわけではないので。
顔の系統は、ほぼ同時代に造像された国宝・観心寺如意輪観音像(大阪)や国宝・法華寺十一面観音像(奈良)に似ています。
↓↓比較したい人に向けてもう一度、リンクを貼ります。
御開帳の感想を知りたくて検索する人は、
生で拝した仏像の感想というより御開帳当日の現地の様子を知りたい人が多いと思うので、
本記事でも後者に重きを置きます。
神護寺多宝塔の拝観は、他のお寺の仏像拝観と比較すると、近づいて拝観できる方だと思います。
近いだけでなく、多宝塔内が明るいので、その点でも拝観しやすい環境です。
神護寺金堂もそうですが、多宝塔も入堂する時に靴を脱ぐ必要があるので、
脱ぎにくい靴だと面倒に感じると思います。
さらに神護寺の参道は長い階段が続くので、このことも合わせると、
脱ぎやすくて歩きやすい靴で参拝することをおすすめします。
多宝塔御開帳日に神護寺に来る人は、
五大虚空蔵菩薩の拝観を最優先の目的にしている人が少なくないと思うのですが、
私が多宝塔を拝観した時にいた人は1~2分で多宝塔をあとにする人ばかりでした。
500円で多宝塔の拝観券を購入したのに1分しか見ないのはもったいない
と思う私の金銭感覚は貧乏なのでしょう(笑)
まあ、多宝塔の御開帳に来る人すべてが仏像に興味があるわけではないですし、
私が拝観した時に周りにいたのが特別公開やってるし行ってみようという人ばかりだったのでしょうね。
そういう私は10分ぐらいで多宝塔をあとにしました。
というわけで、神護寺多宝塔の拝観所要時間は一般的に3分未満と言えるでしょうか。
仏像に興味がなければ一瞬で終わります。
最後まで読んでくださりありがとうございました。