大阪は古都奈良、京都に近いこともあり、奈良・京都を除く都道府県の中では国宝の仏像件数が比較的多いです。
平成29年(2017年)には、大阪の仏像1件が新たに国宝に指定され、さらに国宝仏像が増えました。
この記事では大阪府の国宝仏像の数と一覧や拝観情報を紹介します。
大阪府の国宝仏像(彫刻)の件数は?
大阪府の国宝仏像の件数は4件でしたが、記事冒頭で触れたように平成29年(2017年)に1件が新たに国宝指定されました。
その結果、大阪の国宝仏像件数は5件になりました。
これは奈良県の74件、京都府の38件に次ぐ数で、和歌山県の5件と並び全国第3位の多さです。
続いて、大阪府のどの仏像が国宝指定されているのか紹介します。
大阪府の国宝仏像一覧
大阪府の国宝仏像一覧(5件)
- 観心寺如意輪観音坐像(851年以前)
- 葛井寺千手観音坐像(天平時代)
- 道明寺十一面観音立像(10世紀)
- 獅子窟寺薬師如来坐像(平安時代初期)
- 金剛寺大日如来坐像・不動降三世明王坐像
(大日如来:平安時代後期、不動明王:1234年、降三世明王:1234年頃)
上記の一覧では国宝指定された順番に記載しています。
平成29年に国宝に新指定されたのは5番目の金剛寺大日如来坐像・不動降三世明王坐像です。
2017(平成29)年の新国宝仏像は3件!近年新指定の国宝彫刻一覧
大阪の国宝仏像はまとめて拝観するのがおすすめ
大阪の国宝仏像は通常公開されていない秘仏が多いですが、日によってはまとめて拝観することができます。
各仏像の公開日を順に紹介します。
観心寺の如意輪観音坐像は通常非公開の秘仏です。
御開帳期間:毎年4月17日と4月18日の2日間
安置場所:観心寺金堂
葛井寺の千手観音坐像は通常非公開の秘仏です。
御開帳期間:毎月18日
安置場所:葛井寺本堂
道明寺の十一面観音立像は通常非公開の秘仏です。
御開帳期間:毎月18日と25日
安置場所:道明寺本堂
道明寺十一面観音立像は東京国立博物館の仁和寺展で展示予定です。
東博で仁和寺展が開催決定!国宝阿弥陀如来や道明寺十一面を展示
獅子窟寺の薬師如来坐像の拝観には予約が必要ですが、年に数日のみ拝観予約不要の日があります。
御開帳期間:毎年1月1日~3日、4月12日、秋季彼岸
(その他の日は一週間以上前から拝観予約が必要)
安置場所:国宝薬師如来保存庫(収蔵庫)
新指定国宝の金剛寺大日如来坐像・不動降三世明王坐像は、金剛寺の修復のため京都と奈良の国立博物館に分けて保管されています。
安置場所:通常は金剛寺金堂(修復中のため国立博物館に寄託)
詳細はこちら:天野山金剛寺の大日如来が国宝に指定!拝観するには?
以上のように、大阪の国宝仏像は通常拝観できないものばかりです。
ですが、葛井寺千手観音坐像と道明寺十一面観音立像はどちらも毎月18日に御開帳されるので、
年に12日だけ両像をまとめて拝観する機会があります。
場所も近いので、なおさらまとめていく方がいいですね!
さらに18日の中でも4月18日は観心寺如意輪観音坐像の御開帳日です。
年に1日のみ葛井寺、道明寺、観心寺の3像をまとめて拝観できます。
金剛寺は観心寺から比較的近いですが、前述のように2017年3月現在は国立博物館に寄託されています。
まとめるなら、少なくとも葛井寺と道明寺は同日(何月かの18日)に拝観することをおすすめします!