東北地方には京都・奈良の仏像らしさを持つ仏像も現存している一方、地域性豊かな仏像も存在します。
その中でも国宝指定されている仏像彫刻の件数、一覧を紹介します。
東北地方の国宝仏像の件数は?
東北地方で国宝指定されている仏像の件数は2件です。
県別の内訳は次の通りです。
東北の国宝仏像件数(2件)
- 岩手県 1件
- 福島県 1件
2017年3月現在、国宝の仏像を所有する都道府県は2府10件なので、東北地方は国宝彫刻の所有県の数は、これでも多い方です。
東北の国宝仏像一覧は?みちのくを代表する仏像
東北の国宝仏像一覧(2件)
- 中尊寺金色堂堂内諸像及天蓋 32躯(天蓋3面、光背残欠)
- 勝常寺木造薬師如来及両脇侍像
中尊寺(ちゅうそんじ)は岩手県の平泉にある寺院です。
平泉は奥州藤原氏の本拠地となった場所で、中尊寺金色堂は平泉文化を現代に伝える貴重な文化財です。
その金色堂に安置される32体の仏像(そのうち1体は附指定)と3面の天蓋が国宝に指定されています。
中尊寺金色堂は1951年に国宝指定された建造物の国宝第一号です。
それに対して金色堂の仏像の国宝指定は2004年で、国宝指定された時期にかなり間隔があります。
第一号というのは最も価値があるという意味ではありませんので、ご注意を。
金色堂の諸尊は通年公開されているので、中尊寺を参拝すれば基本的にいつでも拝観できます。
勝常寺(しょうじょうじ)は福島県にある寺院で、薬師如来と日光菩薩、月光菩薩の両脇侍が国宝指定されています。
薬師如来と両脇侍像の3体は、2015年に東京国立博物館で開催された特別展「みちのくの仏像」で展示されたので、
その時に拝観した方も少なくないのではないでしょうか。
勝常寺で拝観する場合は拝観予約が必要です。
毎週火曜日と8月13日~15日、11月16日~3月31日の期間は拝観を休止しています。