薬師寺金堂の薬師三尊像は薬師寺の本尊で国宝指定されている仏像です。
日本史の教科書にも取り上げられる国内でも代表的な仏像と言えます。
薬師寺金堂薬師三尊像の拝観情報や特徴を掲載します。
金堂の本尊・国宝薬師三尊像を拝観するには?
国宝の薬師三尊像は薬師寺の金堂に安置されています。
薬師寺の拝観形式は拝観受付で拝観料を支払って、伽藍の諸堂を参拝する形式です。
拝観料を支払ってから金堂に行けば、薬師三尊像を拝することができます。
薬師三尊像は基本的に年中拝観することができます。
金堂は薬師寺伽藍で中心となるお堂なので、仏像や文化財にそれほど関心のいない一般的な参拝者も参拝しに来ます。
なので、金堂の人の出入りはそこそこあります。
金堂は土足のまま出入りします。
薬師三尊像との距離は近すぎず遠すぎすといったところです。
お寺によってはお堂内が暗い場合もありますが、薬師寺金堂で薬師三尊像を拝する時に、特に暗いと感じる事はないでしょう。
金堂の薬師三尊像の特徴は?
薬師寺金堂は1976年に再建された伽藍の中心となるお堂です。
薬師三尊とは薬師如来、日光菩薩、月光菩薩の3体の仏がユニットを結成して祀られている形式を示しています。
天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒を祈願して薬師寺を創建した歴史からわかるように、
薬師如来には病気平癒のご利益があり、薬師如来のサポートを昼夜を問わずに行うのが日光菩薩と月光菩薩です。
月光菩薩は「がっこうぼさつ」と読みます。
私は何年もの間、げっこうぼさつと読み間違えてました(汗)
薬師寺は藤原京時代に飛鳥の地にあり、平城京の時代になってから現在の西ノ京に移転されたという歴史の項で説明しました。
この薬師三尊像の造立には長年、歴史のミステリーがあって、
飛鳥の地にあった薬師寺に安置されていたものを現在の薬師寺に運んできた説と、
薬師寺が現在の地にできてから新造された説があって結論が出ていないそうです。
いずれにしても薬師三尊像のその大きさと造形の美しさが魅力です。
薬師如来254.7センチメートル、日光菩薩317.3センチメートル、月光菩薩315.3センチメートルと像高が高く、
写実的な造形で1300年前の造立技術に現代人もビックリです!
特に日光菩薩、月光菩薩のくねった腰回りのラインが美しいです!!
薬師如来が座っている台座には、奈良時代におけるシルクロードの文様が集約されています。
- 一番上の框(かまち)にはギリシャの葡萄唐草文様(ぶどうからくさもんよう)
- その下にはペルシャの蓮華文様(れんげもんよう)が見られます。
- 台座の各面の中央には、インドから伝わった蕃人(ばんじん)という力神の裸像が浮彫りされています。
- 下框には、中国の四方四神(東に青龍、南に朱雀、西に白虎、北に玄武)の彫刻されています。
ギリシャ → ペルシャ → インド → 中国 とシルクロードが日本の奈良まで続いていたことが台座を通じて感じられます。
薬師寺金堂薬師三尊像のまとめ
金堂 薬師三尊像のまとめ
造立時代:飛鳥時代後期~奈良時代初期(7世紀末~8世紀初期)
安置場所:薬師寺金堂
拝観料 :薬師寺の拝観料
公開状況:常時公開