静岡県浜松市にある井伊谷宮は2017年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」ゆかりの地のひとつです。
井伊谷宮は井伊一族と関係する神社で、井伊直虎ゆかりのお守りや絵馬があり、特にお守りはユニークで変わった形状で印象的です。
当記事では、お守り・絵馬のほか、井伊谷宮と井伊一族の関係、ご利益などについても紹介します。
井伊谷宮の祭神は井伊一族じゃない?
井伊谷宮は宗良親王(むねながしんのう、むねよししんのう)をご祭神とする神社です。
宗良親王は後醍醐天皇の第四皇子で南北朝時代に征東将軍として関東各地を転戦しました。井伊谷宮の社殿の背後には宗良親王の墳墓があります。
神社の創建は明治時代のはじめ頃で、明治維新の際に建武中興に尽力した人々を祀る神社が次々と作られた際に井伊谷宮も創建されたそうです。
井伊谷宮のご利益は?
井伊谷宮のご利益は、学徳成就・合格、長寿・除災開運で、これらは祭神の宗良親王のご神徳と言えます。
宗良親王のご神徳が学徳成就・合格とされるのは和歌に秀でていたことが由来です。
宗良親王は母親が歌道の家である二条家の出身であったためか、幼少の頃から和歌に親しんでいました。
宗良親王は吉野朝の歌人だけを集めた準勅撰和歌集の「新葉和歌集」を編纂したり、宗良親王の歌を集めた「李花集」を遣しています。
また、宗良親王は当時としては長寿である73歳まで存命であったことから長寿・除災開運の守護神ともされています。
井伊谷宮と井伊一族との関係は?
井伊谷宮のご祭神は井伊家の人物ではく、宗良親王ということで、なんで井伊谷宮が大河ドラマ「おんな城主 直虎」ゆかりの地なの?とモヤモヤしている人もいるでしょう。
井伊谷宮と一族の関係について説明します。
井伊谷宮には摂社の井伊社があります。
ご祭神は井伊道政と井伊高顕です。
井伊道政は井伊谷の豪族で、井伊家の第12代当主です。
井伊高顕は道政の息子にあたります。
井伊道政、井伊高顕は南北朝時代に吉野朝(南朝)側に味方し、宗良親王を助けました。
井伊道政、高顕は大河ドラマ「おんな城主 直虎」に登場する井伊直虎や井伊直政から見て、10代ほど前の人物です。
直虎たちが生きた時代の人物ではないので2017年の大河ドラマで活躍することはないでしょう。
ですが、この二人がいたから井伊社が建てられ、井伊谷宮が井伊一族ゆかりのスポットになりました。
井伊谷宮(浜松)の御朱印の種類や頂ける場所は?直虎ゆかりの神社
井伊直虎ゆかりのお守りと絵馬
井伊谷宮には、井伊直虎や井伊直政に 関連するお守りや絵馬があります。
井伊直虎ゆかりのお守りとして、手鏡の形をした木製の「手鏡守」があります。
鏡の皿の部分には直虎の「直」の一文字が書かれています。
柄の部分には虎目石があしらわれています。
つまり皿の部分に直虎の「直」、柄の部分に直虎の「虎」の一字を含む虎目石が使われている「直虎」にちなんだお守りなんです。
鏡型ということで、願いを映して成就させるお守りだそうです。
手鏡守 初穂料1000円
続いて、直虎関連の絵馬を紹介します。
まず「直虎絵馬」には
・次郎法師(直虎)が単独で描かれたもの
・次郎法師と虎松(幼少の井伊直政)が描かれたもの
の2種類があります。
それとは別に、甲冑をつけた直虎と直政が描かれた「直虎・直政絵馬」もあります。
直虎絵馬 初穂料1000円
直虎・直政絵馬 初穂料1000円
井伊谷宮は龍潭寺の側にあります。
龍潭寺に行くなら合わせて参拝しましょう!