京都三尾の高雄神護寺の拝観情報や所要時間、境内の様子を画像を掲載しながら紹介します。
京都・高雄神護寺の境内マップ
神護寺では楼門を通る前に拝観料を払います。
見どころは金堂とかわらけ投げを行う地蔵院前の展望台です。
通常、建物の内部に立ち入れるのは金堂のみですが、一部の建造物では期間限定で特別拝観が行われます。
特別拝観が実施される建造物は後述します。
神護寺の拝観料金と拝観時間
長い石段を上った先にある神護寺楼門のとなりに拝観受付があります。
画像の赤丸で示した場所です。
神護寺の拝観料 ( )内は団体料金
団体割引は30名以上の時に適用
- 大人:600円(500円)
- 大学生:600円(500円)
- 高校生:600円(400円)
- 中学生:600円(400円)
- 小学生:300円(200円)
障害者の拝観料
- 中学生以上:300円
- 小学生:200円
神護寺楼門の拝観受付に来るまで、長い石段を上らなければなりません。
体力や足腰に自信のない方はこのことを留意した上で参拝してください。
神護寺の見どころは?画像を交えて紹介
神護寺ではじめに通るのがこの楼門。
元和9年(1623年)の建立。
楼門の門番を務めるのは二天像です。
楼門に向かって右側の天部像。
ピンボケしています。
拝観受付が隣にあるだけに
ちゃんと拝観料払ったんか?と威嚇されている気持ちになりました。
向かって左側の天部像。
こちらもピンボケ(汗)
画像ではわかりづらいですが、邪鬼を踏んでいます。
楼門をくぐって振り返ってシャッターを切ったときの画像。
頭でっかちな気がしますが、ダイナミックな感じがしていいですね!
奈良・東大寺南大門の8mを超える金剛力士像は短足です。
下から見上げた時に迫力を感じさせるために、あえて上半身を大きく造っているそうですが、
楼門が頭でっかちなのも石段下から見上げた時の視覚的効果を狙ったものなのか?…なんて思ったり。
寺院建築に疎い素人の戯言です。
まあ、楼門は一般的に頭でっかちなものですけど。
楼門に広がる境内はこんな感じ。
直進すれば金堂に近づきます。
画像の赤丸で囲んだところには牡丹が植えられています。
見頃が過ぎているものの、全体的に花びらは落ちずに残っています。
雨に打たれたこともあってか、大分傷んでます。
進行方向左側にはトイレがあります。
逆に進行方向右側には書院があります。
書院は通常非公開ですが、虫干し(虫払定)の時のみ寺宝の特別公開が行われます。
金堂に向けて少し進むと、和気公霊廟があります。
神護寺の前身にあたる神願寺を創建した和気清麻呂(わけのきよまろ)を祀る霊廟です。
もともとこの場所には和気清麻呂を祀る別の社がありましたが、
京都御所の隣にある護王神社として遷座されたそうです。
その跡地に建てられてたのが、この霊廟とのこと。
鮮やかな朱色もきれいですが、少し色あせた朱も良いですね。
和気公霊廟の隣にある階段の上には鐘楼があります。
2階部分には国宝指定されている梵鐘が架かっていますが、一般公開されていません。
階段を下りた元の場所の近くにあるのが明王堂です。
お堂の内部に立ち入れないので外観を見るだけです。
石段の上に金堂があります。
この光景を見て奈良・室生寺の鎧坂を思い出すのは私だけでしょうか?
この石段下には五大堂や毘沙門堂があります。
元和9年(1623年)の建築。
毘沙門堂も元和9年(1623年)の建築です。
平安時代の毘沙門天像(重要文化財)が安置されていますが、拝観できません。
現在の神護寺金堂は昭和9年(1934年)の建築ですが、現・金堂ができるまでは毘沙門堂が金堂でした。
重要文化財の大師堂です。
板彫弘法大師像が安置されています。
通常非公開ですが、毎年特別公開が行われています。
神護寺の仏像の拝観情報は?特別公開される国宝・重文彫刻もあり
金堂には本尊の国宝・薬師如来像が安置されています。
どんな世界にも流行があるように、仏像の造形も時代ごとに流行がありました。
- 衣の皺を深く刻む
- Vラインから股下の衣の皺がY字型を描くように刻む
- 大腿部に皺をつくらず脚の太さを強調する
- 表情は硬く厳しい
など、平安時代初期に流行したスタイルが顕著に見られます。
神護寺薬師如来像からは
穏やかで優しいお顔をされているほとけさま
という一般的な仏像のイメージ(?)とは異なる印象を受けるはずです。
薬師如来像の詳細は別の記事に記載しています。
金堂ではおみくじが100円で販売されています。
画像は金堂の脇にあるおみくじ結び所。
おみくじの運勢は「大吉、吉、半吉、小吉、末吉、半小吉、凶」
神護寺のおみくじは完全にセルフサービスです。
番号が書かれた引き出しを持つ棚におみくじの紙が入れられています。
「おみくじ筒を振って、出てきたおみくじ棒の番号に対応する引き出しから紙を取り出す」
という流れでおみくじを引きます。
お守りは色んな種類が販売されていました。
御朱印授与所も金堂にあります。
金堂の拝観所要時間の目安は5~10分。
金堂の裏に多宝塔があります。
通常非公開ですが、毎年春と秋の一定期間特別公開が行われます。
神護寺多宝塔の特別拝観はいつ?秘仏公開期間に御朱印を頂ける?
多宝塔に安置されている国宝・五大虚空蔵菩薩像については別の記事に記載しています。
神護寺五大虚空蔵菩薩像の御開帳拝観の感想は?国宝秘仏の特別公開
神護寺ではかわらけ投げをすることができます。
金堂から移動する道中に閼伽井(あかい)がありました。
仏教では仏様に供える水のことを閼伽(あか)と呼びます。
閼伽井とは井戸のことです。
弘法大師・空海が潅頂という密教の重要な儀式で使用する浄水を得るために自らこの井戸を掘ったという伝承があります。
苔むした石が良い味を出しています。
ここがかわらけ投をする錦雲渓です。
この眺めを見れば、神護寺の長い石段を上ってきた甲斐があると思うかもしれません。
かわらけ投げのやり方や値段は別の記事にまとめています。
帰りは、はじめに通った楼門を通ります。
紅葉の見頃時期はライトアップもあり
神護寺では紅葉の時期に夜間拝観(ライトアップ)を行っています。
神護寺の紅葉は例年11月上旬頃に色づき、11月中旬に見頃を迎えます。
参考までに2016年のライトアップ情報を掲載します。
参考 2016年のライトアップ情報
- 期間:2016年11月5日(土)~2016年11月20日(日)
- 時間:午後5時00分~午後7時00分(参道は午後8時00分まで)
- 夜間拝観時の入山料:800円
ちなみに神護寺の近くにある高山寺・西明寺では夜間拝観はありません。
どちらも午後5時で閉門します。
神護寺の見学所要時間の目安は?
神護寺の見学所要時間の目安は40分です。
- 境内散策:20分
- 金堂:10分
- かわらけ投げ:10分
特別拝観期間に行く方や紅葉の時期にたくさん写真を撮影するという方は、上記より少し長くなるでしょう。