京都非公開文化財特別公開は毎年春と秋に神社仏閣をはじめとした歴史的なスポットで特別公開が実施されるイベントです。

頻繁に特別公開が行われるところもあれば、公開頻度の少ない珍しいところもあります。2018年春の特別公開のおすすめのスポットを紹介します。

京都非公開文化財特別公開2018年春期の開催概要

期間

  • 2018年(平成30年)4月27日(金)~5月6日(日)

 

時間

  • 午前9時00分~午後4時00分(受付終了)

 

拝観料

  • 大人 :800円
  • 中高生:400円

上記は1ヶ所当たりの料金(東寺五重塔は拝観料が異なる場合があります)

 

 

特別公開場所の一覧

公式サイトのPDFファイルはこちらから↓ダウンロードできます。

京都非公開文化財特別公開の公開一覧(PDF)

 

下記に特別公開が実施される場所、拝観できるところ、所在地の一覧を掲載します。

一部「初公開」や「〇年ぶり」の場所もありますが、それらのカウントは、京都非公開文化財特別公開のみの公開実績に基づくものだと思われます。

 

上賀茂神社(かみがもじんじゃ)

  • 本殿《国宝》、権殿《国宝》、高倉殿《重文化》にて「孝明天皇賀茂行幸絵馬」・「紺紙金字法華経開結共」の展示、他

京都市北区上賀茂本山

 

 

大德寺本坊(だいこくじほんぼう)

  • 唐門《国宝》、方式 《国宝》、玄関《国宝》、狩野探幽筆襖絵《重文》、庭園《国史跡・特別名勝》、法堂《重文》、他

京都市北区紫野大徳寺町

 

櫻谷文庫(おうこくぶんこ):初公開

  • 木島櫻谷旧邸【和館・洋館・画室】《国登録・市指定文化財》、木島櫻谷の作品、伊藤若冲の作品、他

京都市北区等持院東町

 

仁和寺金堂・本坊(にんなじこんどう・ほんぼう)

  • 金堂《国宝》、御本尊阿弥陀三尊像、本坊にて「錦の御旗」・「戊辰戦争絵巻」・「戊辰戦争時軍服」を公開予定

京都市右京区御室大内

 

北野天满宫(きたのてんまんぐう)

  • 公開の詳細は検討中

京都市上京区馬喰町

 

養源院(ようげんいん)【相国寺山内】:初公開

  • 本堂(薩摩藩野戦病院となり、刀傷も残る)、御本尊薬師如来立像、秘仏毘沙門天立像、庭園、他

京都市上京区相国寺門前町

 

岩倉其視幽棲旧宅(いわくらともみゆうせいきゅうたく):9年ぶり

  • 岩倉具視幽棲旧宅国史跡公、主屋(鄰雲軒)、刘岳文庫にて「具視公御一代給巻」(部分)などを公開予定

京都市左京区岩倉上蔵町

 

下鴨神社(しもがもじんじゃ)

  • 東西本殿《国宝》、三井神社《重文》、大坎殿《重文》、神服殿《重文》、他

京都市左京区下鴨泉川町

 

金戒光明寺 山門(こんかいこうみょうじさんもん)

  • 山門《府指定文化財》二層内部、天井画 蟠龍図、他

京都市左京区黒谷町

 

知恩院 大方丈・小方丈・方丈庭園(ちおんいんおおほうじょう・こほうじょう・ほうじょうていえん)

  • 大方丈 《重文》、小方丈《重文》、狩野尚信・狩野信政筆方丈襖絵、方丈庭園 《市指定名勝》、他

京都市東山区林下町

 

龍吟庵(りょうぎんあん)【東福寺内】:10年ぶり

  • 方丈《国宝》、開山堂、表門《重文》、庫裏《重文》、重森三玲作庭の庭園

京都市東山区本町

 

壬生寺(みぶでら):13年ぶり

  • 御本尊地藏菩薩立像《重文》、庭園《市指定名勝》、長谷川等伯筆「列仙図」《重文》、伊藤若冲奉納狂言面「僧」、他

京都市中京区壬生郷ノ宫町

 

東寺 五重塔(とうじごじゅうのとう)

  • 五重塔 《国宝》初層内陣

京都市南区九条町

 

城南宮(じょうなんぐう)

  • 光格天皇御即位絵図、皇都春景図、菊花御紋章 吹散、薩摩藩隊旗・錦の御旗巡行図、明治天皇 城南宮 行在所図、他

京都市伏見区中島鳥羽離宮町

 

大黒寺(だいこくじ)

  • 本堂、西郷隆盛と大久保利通の会談の間、他

京都市伏見区鷹匠町

 

長建寺(ちょうけんじ)

  • 本堂、御本尊秘八臂辨才天像、宇賀神将像、弘法大師像、飯綱大権現像、大田垣蓮月の短冊、他

京都市伏見区東柳町

 

法傳寺(ほうでんじ):初公開

  • 本堂、御本尊阿弥陀如来坐像、四天王像、不動明王像、戊辰戦争関係品(砲弹・短銃など)、他

京都市伏見区下鳥羽中三町

 

妙教寺(みょうきょうじ):初公開

  • 本堂、御本尊三宝尊体、戊辰戦争関係品(砲弹、砲弹貫通跡など)、他

京都市伏見区納所北城堀

 

石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)

  • 御本殿《国宝》、御社殿《国宝》、織田信長寄進「黄金の樋」・左甚五郎作「自貫の猿」、他

八幡市八幡高坊

 

おすすめの特別拝観スポットはどこ?

京都非公開文化財特別公開は毎回1ヶ所当たり800円ですが、何ヶ所も回ろうと思うと高いです。

特別公開される場所がたくさんありますが、おすすめはどこなのでしょうか。

 

京都非公開文化財特別公開は、

  • 普段から拝観できる寺社などで、通常非公開の文化財が公開される
  • 普段から拝観できる寺社などで、通常非公開の建造物内が公開され、内部に立ち入って拝観できる
  • 通常非公開の寺社が公開される

などのパターンがあり、特別公開が実施されるスポットによってそれぞれ異なります。

 

公開頻度についても場所によって様々で、京都非公開文化財特別公開が実施される度に公開されるところもあれば、そうでないところもあります。

 

 

ほぼ毎回のように特別公開されるところでもおすすめがあります。

 

個人的な意見になりますが、東寺の五重塔がおすすめです。

塔の初層の内部に立ち入って、五重塔の心柱の周囲に配置される仏像や四方の壁に描かれた仏画を拝観できます。

二層目以上に上れるわけではありませんが、行ったことがないなら一度行くことをおすすめします。

 

いつも通りの特別公開だと、五重塔のだけでなく東寺の金堂・講堂の拝観もセットになるはずです。

金堂と講堂は通年拝観することができるお堂ですが、講堂の方は立体曼荼羅(りったいまんだら)で有名です。

立体曼荼羅は、仏の世界を平面(絵)で表現した曼荼羅を立体(仏像)で再現したもの。

 

19体の仏像が講堂内に配置されています。

そのうちの15体が国宝、残りの6体が重要文化財に指定されています。

イケメン仏像として人気が高い国宝・帝釈天像も立体曼荼羅の一員でして、この立体曼荼羅の拝観もおすすめです。

 

公開頻度の少なさで言えば、法傳寺や妙教寺をおすすめしますが、マニアックです。

あまり京都観光の経験がない場合は、公開頻度で行先を選ぶより、龍吟庵や金戒光明寺山門など一般受けしそうなところを拝観することをおすすめします。