奈良県には法隆寺周辺・東大寺や興福寺などの奈良市・吉野山と大峰山の3エリアに世界遺産があります。
奈良で世界遺産に登録されている構成資産の一覧とそれぞれの場所を示した地図を掲載しています。
奈良の世界遺産の場所はどこ?地図を掲載
奈良の世界遺産は3件16ヶ所
奈良県には3件の世界遺産があります。
世界遺産には「世界文化遺産」「世界自然遺産」、文化と自然の両方の性質を備える「世界複合遺産」がありますが、奈良にあるのは3件とも世界文化遺産です。
奈良の世界遺産の一覧
- 法隆寺地域の仏教建造物(1993年登録)
- 古都奈良の文化財(1998年登録)
- 紀伊山地の霊場と参詣道(2004年登録)
奈良の世界遺産の地図(マップ)
- 「法隆寺地域の仏教建造物」 ← 青色のマップピン
- 「古都奈良の文化財」 ← 赤色のマップピン
- 「紀伊山地の霊場と参詣道」 ← 緑色のマップピン
神社や寺院のほかにも、考古遺跡や山林も世界遺産登録されています。
奈良の世界遺産の一覧
【法隆寺地域の仏教建造物】の登録場所一覧(2つ)
- 法隆寺
- 法起寺
法隆寺は7世紀に創建された聖徳太子ゆかりの寺院。
その境内は、金堂や五重塔が建つ西院伽藍と、夢殿がある東院伽藍に大きく分けることができます。
西院伽藍は、現存する世界最古の木造建築群として往時の姿を今日に伝えています。
法起寺(ほうきじ、ほっきじ)は、法隆寺から歩いて行ける距離にあります。
境内に建つ三重塔は、現存する日本最古のもので、法起寺のシンボルのような存在。
世界遺産登録されているものの、観光客が少なくて落ち着ける場所です。
【古都奈良の文化財】の登録場所一覧(8つ)
- 東大寺
- 興福寺
- 春日大社
- 春日山原始林
- 元興寺
- 薬師寺
- 唐招提寺
- 平城宮跡
「奈良の大仏」で有名な盧遮那仏(るしゃなぶつ)を本尊として祀っています。
運慶や快慶たちによって造られた南大門の金剛力士像(仁王像)は迫力があり、仏像に興味がない人にも一見してほしい!
京都にある清水寺の「清水の舞台」のような建築構造を持つ二月堂は高台に建っており、そこからの景色を眺めるのもおすすめ。
京都の五重塔といえば、東寺(教王護国寺)にあるものが有名で、(近世以前に建てられた五重塔のなかで)日本一の高さを誇ることでも知られていますが、興福寺には東寺の次に高い五重塔があります。
国宝館では、美少年のようなビジュアルで人気の阿修羅像を拝観できます。
東大寺や興福寺など奈良公園周辺で見られるキュートな「奈良の鹿」は、春日大社の神様の使いです。
丹色(朱色)の回廊と青(緑色という意味の青)のコントラストが美しく、そこに吊られるたくさんの燈籠がさらに良い雰囲気を生み出しています。
春日山原始林は、現代的な都市の近くにある珍しい原始林。
春日大社の神山として信仰された場所であるため、ほとんど開発されることがありませんでした。
元興寺は、明日香の地にあったお寺が平城京遷都に伴って移転したお寺。
本堂・禅室の屋根の瓦の一部には、飛鳥時代に造られたものが現在も使用されています。
収蔵庫には、高さ5.5メートルほどの小さな五重塔があります。
現代になって再建された建物が多く、金堂や講堂など鮮やかな朱色の建造物が目を引きます。
金堂の前に対になって建つ東西の三重塔が見どころ。
東塔は奈良時代から現代に残る貴重な建築なのに対して、西塔は現代に復元されたものであるため、西塔を見ながら東塔の創建当初の姿をイメージすることができます。
唐招提寺は中国から海を渡って日本に来た鑑真和上のお寺。
金堂には東大寺の「奈良の大仏」と同じ種類の仏様(盧遮那仏)を祀っています。
盧舎那仏の隣に安置されている5メートルを超える巨大な千手観音立像は、千本近い数の腕を持つ珍しい千手観音像です(千手観音像は通常、42本しか腕を造らない)。
奈良時代に平城京が首都だった頃、宮殿があった場所が平城宮跡。
朱雀門や第1次大極殿は現代になって復元された建造物。
敷地内に建物がほとんど建っていないので、往時の姿をしのぶには妄想力が必要になります。
【紀伊山地の霊場と参詣道】の登録場所一覧(6つ)
- 吉野山
- 金峯神社
- 吉野水分神社
- 吉水神社
- 金峯山寺
- 大峯山寺
他、三重県と和歌山県の寺社など
世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、奈良県と和歌山県と三重県の3県にある文化財が一括して登録されています。
ここでは奈良県にあるものだけを紹介します。
吉野山は、関西屈指の桜の名所。
標高の低いエリアから順番に「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」というエリアに分けれられます。
山なので傾斜はあるものの、奥千本までの主要なコースはほとんど舗装されているため、ハイキングに行くような装備で気軽に歩いて行けます。
紅葉の時期もおすすめです。
吉野では、山間部で祀られることが多い「蔵王権現(ざおうごんけん)」というほとけを祀るお寺が複数ありますが、金峯山寺約6~7メートルの巨大な3体の蔵王権現像を祀ります。
巨大なだけでなく、長く秘仏(非公開の仏像)として厨子の中で祀られていたため、色彩豊かなところも見どころです。
金峯山寺の近くにある神社。
南北朝時代に、南朝の後醍醐天皇の皇居があった場所。
書院内部では京都のような雅な雰囲気を感じられます。
もともとは金峯山寺に属する神社でした。
豊臣秀頼によって再建された社殿が建っていて、境内は広くはない分、静かです。
上千本エリアにある神社で、ここまで来ると、「かなり奥まったところまで来たかな」という感じ。
吉野水分神社よりさらに進んだ奥千本エリアにある神社。
近くには源義経が兄・源頼朝の追手から逃れるために潜んだとされる義経隠れ塔があります。
大峯山寺は吉野から南に数十キロメートル離れた場所にあります。
大峯山は現在でも女人禁制が維持されています。
↓奈良の世界遺産でおすすめの観光スポットランキング
↓京都の世界遺産の一覧