京都の三十三間堂(蓮華王院本堂)に安置される1001躯の千手観音立像が2018年3月9日に国宝指定(見込み)となりました。
これで三十三間堂の国宝彫刻件数は4件になりました。
京都・三十三間堂の国宝仏像の件数と一覧は?
国宝指定見込みの千手観音立像を加えた三十三間堂の国宝彫刻一覧は下記の通り。
三十三間堂の国宝仏像一覧(4件)
- 千手観音坐像 1躯
- 二十八部衆立像 28躯
- 風神・雷神像 2躯
- 千手観音立像 1001躯
すべて蓮華王院本堂(三十三間堂)に安置されていて、通常公開されている仏像であるため、年間通して拝観できます。
三十三間堂の内部では、中央に中尊の千手観音坐像が安置されています。
その中尊の左右にそれぞれ500躯ずつ千手観音立像が配置され、中尊の背面に1躯の千手観音立像が背中合わせに立っています。
二十八部衆のうち四天王立像は中尊を囲むように配置され、残りの像は千体の千手観音立像の前方に横並びに安置。
風神雷神像は二十八部衆のさらに両脇にそれぞれ配置されています。
2018(平成30)年 国宝指定見込みの千手観音像
三十三間堂は平安時代末期に完成し、1000躯の千手観音立像もその時に造像されました。
しかしながら、1249年にお堂は火災で焼け、千手観音立像は124躯以外は焼失しました。
1266年にお堂が再建されましたが、その時のものが現存しているお堂です。
火災で焼けた876躯の千手観音立像も改めて造られました。
1001躯の残りの1躯は室町時代の補作です。
現代になり、1001躯の千手観音立像は時間をかけて少しずつ修理されていました。
膨大な数の像をひととおり修理するのに45年の月日を要したようです。
保存修理の終了を機に国宝に指定されました。
↓興福寺の運慶パパの四天王立像も2018年の国宝指定見込み
興福寺の運慶父作・四天王立像が平成30(2018)年の国宝指定へ