運慶作と推定されている八大童子立像は金剛峯寺の仏像で、国宝指定されています。

国宝・八大童子立像を拝観できる場所や時期について掲載します。

運慶作の国宝・八大童子立像の概要

八大童子はその名の通り8体の童子で不動明王の眷属です。

それぞれの童子の名前は次の通りです。

八大童子の名前

・矜羯羅童子(こんがらどうじ)
・制多迦童子(せいたかどうじ)
・恵光童子(えこうどうじ)
・清浄比丘(しょうじょうびく)
・恵喜童子(えきどうじ)
・烏倶婆誐童子(うぐばがどうじ)
・指徳童子(しとくどうじ)
・阿耨達童子(あのくだどうじ)

八大童子の中の矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制多迦童子(せいたかどうじ)は

二童子として不動明王の両脇に祀られていることが多いので、

聞き覚えのある方も少なくないのではないでしょうか。

8 体の童子の中で運慶の作と推定されているのは指徳童子と阿耨達童子以外の6躯です。

運慶作の6躯は鎌倉時代前期に造像され、

運慶作じゃない2躯は、他の6躯より後の時代(鎌倉時代後期~南北朝時代)に造像されたと見られています。

写真をみると2躯だけ作風が異なることがわかります。

運慶作とされている6躯の童子は、運慶が一人で作成したわけではなく、

運慶の指導のもと運慶一門の仏師が作成したとされています。

国宝指定されているのは運慶一門の6躯で、後補の2躯は国宝付属になっています。

2躯だけ時代が違うのは、元々8躯そろっていたものの

火災など何らかの理由で当初の像のうち2躯だけ消失したため、改めて造立したのではないかと推測されています。

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国宝・八大童子立像を拝観できる場所はどこ?

高野山金剛峯寺の八大童子像は元々、国宝の不動堂で本尊の不動明王坐像とともに安置されていましたが、

現在は高野山霊宝館に安置されています。

八大童子像とともに祀られていた不動堂の本尊・不動明王も現存していますが、

八大童子と同様に、現在は高野山霊宝館に安置されています。

不動明王は八大童子像よりも古く、平安時代後期の作で重要文化財に指定されています。

八大童子立像は高野山霊宝館に安置されているとはいえ、常設展示ではありません。

それでは公開される時期はいつなのでしょうか?

国宝・八大童子立像を拝観できる期間はいつ

高野山の霊宝館では、高野山に伝わる宝物を取り扱った展覧会を開催していて、

常設展もあれば、期間を限定した特別展・企画展も行っています。

八大童子立像は特別展や企画展で展示されます。

つまり、八大童子立像の公開時期は不定期です。

展示される時も八大童子の8体すべてが同時に公開されるとは限りません。

8体のうちの1~2体だけが展示される場合も少なくありません。

八大童子立像の展示場所は基本的に高野山霊宝館ですが、それ以外の場所でも展示されることがあります。

高野山霊宝館とその他の場所の八大童子の展示記録を次の記事にまとめています。
高野山霊宝館の八大童子の公開期間はいつ?展示記録も掲載

公開は不定期と書いたものの、八大童子立像は2017年に展示されることが決定しています。
運慶作国宝・八大童子立像が2017年に公開!展示期間はいつ?

八大童子立像を見てみたい人、もう一度見たい人には朗報ですね!

八大童子立像と一緒に不動堂に祀られていた不動堂の元本尊・不動明王坐像も高野山霊宝館で展示されることがありますので、高野山に行く際は不動明王坐像(旧不動堂在)の展示状況も確認してみてください。

金剛峯寺が所蔵する国宝仏像(彫刻)はもうひとつあって、空海の枕本尊とも呼ばれる諸尊仏龕(しょそんぶつがん)です。

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