東京国立博物館(東博)で「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」(以下、運慶展と表記)が開催されます。
運慶展の期間や展示作品について掲載します。
運慶展の開催概要は?
展覧会会場
東京国立博物館の平成館
展覧会会期
- 2017年9月26日(火)~11月26日(日)
※会期中に一部作品の展示替えあり
休館日
- 月曜日
※ただし10月9日(月祝)は会館
開館時間
- 午前9時30分~午後5時00分
※金曜日・土曜日・11月2日(木)は午後9時00分まで開館
※入館は閉館の30分前まで
チケット情報
当日券(個人料金)
- 一般 :1600円
- 大学生:1200円
- 高校生: 900円
※中学生以下は無料
※障がい者とその介護者1名は無料(入館時に障がい者手帳の提示が必要)
当日券(団体料金)
- 一般 :1300円
- 大学生: 900円
- 高校生: 600円
※団体割引は20名以上で適用されます。
チケット販売場所
- 東京国立博物館正門チケット売場(窓口 ※開館日のみ)
- 公式オンラインチケット
- セブンチケット(セブンコード:054-631)
- ローソンチケット(Lコード:31309)
- チケットぴあ(Pコード:768-382)
- イープラス
- JTB
- CNプレイガイド
- JR東日本みどりの窓口
- ぴゅうプラザ(一部取り扱いのない駅あり)
- 楽天チケット
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運慶展では運慶以外の仏像も展示される?
「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」という展覧会名ですが、展示されるのは運慶作の仏像だけではありません。
運慶の父・康慶や運慶の息子・湛慶、康弁たちの仏像も展示されます。
父・康慶 → 運慶 →息子・湛慶、康弁ら の3世代にわたる仏像を展示し、運慶の作風の樹立から次世代への継承までをたどる展覧会です。
運慶の作風をたどるために重要と思われる上記以外の慶派の仏像も出陳されます。
展覧会のタイトルに含まれる「興福寺中金堂」は奈良・興福寺で再建中のお堂です。
再建工事は2010年(平成22年)から行われています。
運慶展は、よく見かけるお堂の完成を記念する「落慶記念」の展覧会かと思ったら、興福寺中金堂の落慶予定は2018年(平成30年)なので違うようです。
どおりで展覧会名が「興福寺中金堂落慶記念特別展 運慶」ではなく「興福寺中金堂再建記念特別展 運慶」なんですね。
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展覧会会場の混雑状況や待ち時間は?
運慶展の公式ツイッターで、チケット売り場と入場の待ち時間、会場内の混雑情報を確認することができます。
↓運慶展【混雑状況】の公式ツイッター
https://twitter.com/unkei2017komi
運慶展の展示作品一覧
阿弥陀如来および両脇侍坐像 長岳寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :3軀
- 制作時代 :平安時代・1151年(仁平元年)
- 所蔵 :奈良・長岳寺
- 展示期間 :阿弥陀如来坐像・観音菩薩坐像は~10月29日まで
:勢至菩薩坐像は通期
長岳寺の阿弥陀如来像と両脇侍像は、制作年代が判明している玉眼を用いた仏像の中で、最も古いことで知られています。
通常は、長岳寺で通年拝観できる仏像です。
毘沙門天立像 東京国立博物館
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :奈良・中川寺十輪院伝来
- 員数 :1軀
- 制作時代 :平安時代・1162年(応保2年)頃
- 所蔵 :東京国立博物館
- 展示期間 :通期
地蔵菩薩坐像 瑞林寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :康慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :平安時代・1177年(治承元年)
- 所蔵 :静岡・瑞林寺
- 展示期間 :10月31日~
大日如来坐像 円成寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :平安時代・1176年(安元2年)
- 所蔵 :奈良・円成寺
- 展示期間 :通期
現存する運慶の最も早い時期の作品。
通常は、円成寺で通常拝観できる仏像です。
運慶願経(法華経巻第八)
- 文化財指定:国宝
- 作者など :ー
- 員数 :1巻
- 制作時代 :平安時代・1183年(寿永2年)
- 所蔵 :ー
- 展示期間 :通期
仏頭 興福寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :1個
- 制作時代 :鎌倉時代・1186年(文治2年)
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
丈六仏の頭部です。
通常は、興福寺の国宝館で通年拝観できます。
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四天王立像 興福寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :康慶作
- 員数 :4軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
法相六祖坐像 興福寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :康慶作
- 員数 :6軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
法相六祖坐像は運慶の父・康慶とその弟子によって造像された6体の像です。
通常は、興福寺国宝館で通年拝観できます。
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毘沙門天立像 願成就院
- 文化財指定:国宝
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1186年(文治2年)
- 所蔵 :静岡・願成就院
- 展示期間 :通期
通常は、願成就院で通年拝観できます。
五輪塔形銘札 願成就院
- 文化財指定:国宝
- 作者など :ー
- 員数 :1枚
- 制作時代 :鎌倉時代・1186年(文治2年)
- 所蔵 :静岡・願成就院
- 展示期間 :通期
阿弥陀如来坐像および両脇侍立像 浄楽寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :3軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :神奈川・浄楽寺
- 展示期間 :10月21日~
毎年3月3日と10月19日の2日間のみ浄楽寺で特別公開される仏像です。
それ以外の日でも、1週間前に予約をすれば拝観できます。
不動明王立像 浄楽寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :神奈川・浄楽寺
- 展示期間 :通期
毎年3月3日と10月19日の2日間のみ浄楽寺で特別公開される仏像です。
それ以外の日でも、1週間前に予約をすれば拝観できます。
毘沙門天立像 浄楽寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :神奈川・浄楽寺
- 展示期間 :通期
毎年3月3日と10月19日の2日間のみ浄楽寺で特別公開される仏像です。
それ以外の日でも、1週間前に予約をすれば拝観できます。
月輪形銘札(毘沙門天立像納入品) 浄楽寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :1枚
- 制作時代 :鎌倉時代・1189年(文治5年)
- 所蔵 :神奈川・浄楽寺
- 展示期間 :通期
地蔵菩薩坐像 六波羅蜜寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・12世紀
- 所蔵 :京都・六波羅蜜寺
- 展示期間 :通期
通常は、六波羅蜜寺の宝物館で通年拝観できます。
大日如来坐像 真如苑真澄寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・12~13世紀
- 所蔵 :東京・真如苑真澄寺
- 展示期間 :通期
10年ほど前にオークションにかけられ、約14億円で落札されたことで話題になった大日如来坐像です。
大日如来坐像 光得寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・12~13世紀
- 所蔵 :栃木・光得寺
- 展示期間 :通期
八大童子立像 金剛峯寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :運慶作
- 員数 :6軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1197年(建久8年)頃
- 所蔵 :和歌山・金剛峯寺
- 展示期間 :通期
八大童子立像は8体の童子像ですが、運慶展で展示されるのはそのうち6体です。
展示されるのは次の6体。
・矜羯羅童子(こんがらどうじ)
・制多迦童子(せいたかどうじ)
・恵光童子(えこうどうじ)
・清浄比丘童子(しょうじょうびくどうじ)
・恵喜童子(えきどうじ)
・烏倶婆誐童子(うぐばがどうじ)
運慶の国宝・八大童子像とは?8体のうち2体は運慶作じゃない?
6体そろう頻度はそれほど多くないので、八大童子をまとめて見たい人にはチャンスですね。
聖観音菩薩立像 瀧山寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶・湛慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1201年(正治3年)頃
- 所蔵 :愛知・瀧山寺
- 展示期間 :通期
無著菩薩立像・世親菩薩立像 興福寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :運慶作
- 員数 :2軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1212年(建暦2年)頃
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
通常は興福寺北円堂で、毎年春と秋の一定期間のみ特別公開されます。
無著世親像が東博で公開!運慶展で展示されるけど作者は運慶じゃない?
四天王立像 興福寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :ー
- 員数 :4軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
法眼運慶置文(尊勝寺領近江国香庄文書のうち) 早稲田大学図書館
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶筆
- 員数 :2通
- 制作時代 :鎌倉時代・1199年(正治元年)頃
- 所蔵 :東京・早稲田大学図書館
- 展示期間 :1通目(~10月22日)
:2通目(10月24日~)
宝篋印陀羅尼経(金剛力士立像納入品) 東大寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :ー
- 員数 :2巻
- 制作時代 :鎌倉時代・1203年(建仁3年)
- 所蔵 :奈良・東大寺
- 展示期間 :~11月5日(10月17日~巻替あり)
大威徳明王坐像 光明院
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :運慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1216年(建保4年)頃
- 所蔵 :神奈川・光明院(神奈川県立金沢文庫管理)
- 展示期間 :通期
観音菩薩立像・勢至菩薩立像 清水寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :2軀
- 制作時代 :平安~鎌倉時代・12~13世紀
- 所蔵 :京都・清水寺
- 展示期間 :通期
多聞天立像 東福寺
- 文化財指定:ー
- 作者など :ー
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・12~13世紀
- 所蔵 :京都・東福寺
- 展示期間 :通期
重源上人坐像 東大寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :ー
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :奈良・東大寺
- 展示期間 :10月7日~
毎年7月5日と12月16日の2日間のみ東大寺俊乗堂で、特別公開される彫刻です。
観音菩薩立像・地蔵菩薩立像 満願寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :2軀
- 制作時代 :鎌倉時代・12~13世紀
- 所蔵 :神奈川・満願寺
- 展示期間 :通期
四天王立像 海住山寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :4軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :京都・海住山寺
- 展示期間 :通期
毘沙門天立像・吉祥天立像・善膩師童子立像 雪蹊寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :湛慶作
- 員数 :3軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :高知・雪蹊寺
- 展示期間 :通期
神鹿 高山寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :2軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :京都・高山寺
- 展示期間 :通期
子犬 高山寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :ー
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :京都・高山寺
- 展示期間 :通期
善妙神立像 高山寺
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :湛慶作
- 員数 :1軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :京都・高山寺
- 展示期間 :通期
千手観音菩薩坐像光背三十三神像のうち迦楼羅・夜叉・執金剛神 妙法院
- 文化財指定:国宝
- 作者など :湛慶作
- 員数 :3軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1254年(建長6年)
- 所蔵 :京都・妙法院
- 展示期間 :通期
天燈鬼立像・龍燈鬼立像 興福寺
- 文化財指定:国宝
- 作者など :康弁作(龍燈鬼立像)
- 員数 :2軀
- 制作時代 :鎌倉時代・1215年(建保3年)
- 所蔵 :奈良・興福寺
- 展示期間 :通期
通常は興福寺国宝館で通年拝観できます。
十二神将立像のうち辰神・巳神・未神・申神・戌神 東京国立博物館
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :京都・浄瑠璃寺伝来
- 員数 :5軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :東京国立博物館
- 展示期間 :通期
十二神将立像のうち子神・丑神・寅神・卯神・午神・酉神・亥神 静嘉堂文庫美術館
- 文化財指定:重要文化財
- 作者など :京都・浄瑠璃寺伝来
- 員数 :7軀
- 制作時代 :鎌倉時代・13世紀
- 所蔵 :東京・静嘉堂文庫美術館
- 展示期間 :通期
一部展示替えがあるけどどの時期に観覧するのがオススメ?
展示替えがあるのは次の展示作品です
法眼運慶置文(尊勝寺領近江国香庄文書のうち) 早稲田大学図書館 1通目は~10月22日、2通目は10月24日~)
重源上人坐像 東大寺(10月7日~)
阿弥陀如来坐像および両脇侍立像 浄楽寺(10月21日~)
阿弥陀如来および両脇侍坐像 長岳寺(阿弥陀如来坐像・観音菩薩坐像は~10月29日)
地蔵菩薩坐像 瑞林寺(10月31日~)
宝篋印陀羅尼経(金剛力士立像納入品) 東大寺(~11月5日(10月17日~巻替あり))
法眼運慶置文(尊勝寺領近江国香庄文書のうち)と宝篋印陀羅尼経(金剛力士立像納入品)は会期中に別の文、別の巻に展示替えされます。
仏像だけの展示替えだと、長岳寺の阿弥陀如来坐像・観音菩薩坐像(~10月29日)と瑞林寺の地蔵菩薩坐像(10月31日~)が入れ違いになります。
これ以外の仏像は10月21日以降にすべて揃います。
なるべく多くの展示品を一日で観たいなら、10月21日~10月29日(瑞林寺の地蔵菩薩坐像を観覧できない)か、
10月31日以降(長岳寺の阿弥陀如来坐像・観音菩薩坐像を観覧できない)に来館するといいでしょう。
後者の場合、10月31日~11月5日に来館すれば、東大寺の宝篋印陀羅尼経(金剛力士立像納入品)も観覧できます。